昨日、在マレーシア日本国大使館から「いわゆる「お金見せて詐欺」被害に関する注意喚起」と言うタイトルで注意喚起がなされました。
マレーシアだけではなく、世界中で同様の手口の詐欺が発生しています。
今回は、実際に被害に遭った日本人旅行者のリアルな事例とともに、「日本のお金見せて詐欺」の手口、狙われやすい場所、そして詐欺を回避するための有効と考えられる対策をご紹介します。
そもそも「日本のお金見せて詐欺」とは?
「Show me Japanese money scam」とも呼ばれるこの詐欺は、日本人観光客を狙って「お金を見せて」と話しかけ、財布の中身を確認したり、一瞬のスキを突いて紙幣を抜き取ったり、すり替えたりする手口です。
一見フレンドリーな言動に警戒心が緩んでしまい、気づいたときにはお金がなくなっていた…という事例が各国で報告されています。
実際の被害例
バンコク・カオサン通り
- 20代男性が「コレクター」を名乗る人物に声をかけられ、1000円札を見せたところ、1万円札を2枚抜き取られていた。
- 被害額:約2万円
イスタンブール・グランドバザール
- 新婚旅行中の夫婦が中年男性に「日本円を見たい」と言われ応じた結果、連携プレイで財布の中から5000円を抜き取られる。
- 被害額:5000円
パリ・モンマルトル
- 女子大生が「500円玉を見せて」と言われ、話に夢中になっているうちに、後ろから別人に現金(約300ユーロ)をすられた。
- 被害額:約5万円
ホーチミン・ベンタイン市場
- 60代夫婦が1000円札を見せたところ、すり替えられて偽札を返され、現地で使おうとした際に発覚。
- 被害額:1000円
狙われやすい場所の共通点
- 有名な観光地(市場、寺院、旧市街など)
- 鉄道駅・空港・長距離バスなどのターミナル周辺
- 路上やベンチでくつろいでいるとき
- 1人旅、女性旅行者、高齢者が特に狙われやすい
詐欺にあわないための具体的対策
海外ではハッキリと断ることが重要です。曖昧な態度は「この人はいける」と思わせてしまいます。
必要であれば少し強い態度でもいいと思います。自分の身を守るために「NO」を言う勇気を持ちましょう。
財布を絶対に見せない!
たとえ「見るだけ」「興味があるだけ」と言われても、財布を開いた時点で相手のペースに乗ってしまいます。現金はバッグの奥に入れ、見せないことが大切でしょう。
フレンドリーな話しかけに注意
「どこから来たの?」「日本人?」「日本円を見せて」など、一見親切そうな言葉も警戒すべきサインです。
複数人で接近してくる相手には注意
片方が話しかけ、もう一人が後ろや横からすり取る手口も多いです。周囲を常に確認しましょう。
万が一被害に遭ったら
- クレジットカードや銀行カードを取られてしまったら利用停止にする
- 現地の警察へ被害届を出す(証明書が後日保険請求に使えることがあります。詳しくはご自身の保険会社へ)
- 場合によっては日本大使館・領事館にも相談をしてみる
旅を安全に楽しむために
海外旅行では、文化や人との出会いが魅力の一つですが、「優しさ」や「興味」に見せかけた詐欺も多く存在します。
「財布は見せない」「NOははっきり言う」——たったそれだけで、あなたの貴重なお金と心の平穏が守られます。安全に旅を楽しむために、十分注意してください。
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もし似たような被害に遭ったことがあれば、ぜひコメント欄で教えてください。情報を共有することで、他の旅行者の役に立てると思います。
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